モーコンで真田さんめっちゃいいな!ってなって過去作をいくつか見たので、
ふせったーで書いた視聴記録のログです。
ラストサムライ
悔恨抱えた戦場指揮官のおじさんが、侍と相対して彼らの生き様を学び、自身も侍になっていくとかとにかく私が好きな要素全部盛りだった。
ありがたい…
サナダ=サンは侍の頭目の副官なんだけど、無言の演技が多いこの作品の中でもさらに無言のシーンが多くて、それがまた凄絶な色気があるというか…たまらないですね…
侍たちの死に様への過程が丁寧に描かれててよかった。応報もあったのでエンタメ的にも満足。
最終目的地
話の本筋も面白かったんですが、ピートとアダム(男同士のカップル)の関係に激重感想を抱きました。「僕らはゲイカップルで」みたいな明言が無かったのが良かった。
LGBTが出てくる映画や作品にありがちな「実は自分たちはゲイ(ビアン/トランスも同様に)で…」みたいな露骨すぎる明言って、正直当事者のはしくれとして、なんか説明的すぎるなとずっと違和感を持ってて。
こういうセリフが出てくると、わかりやすくはあるんだけど一気に作り物感が出てしまうので、作品の雰囲気によっては微妙な空気を感じる場合があったんですが、
この作品はそういうことはせずに、ごくごく自然に二人の関係を「画づくり」でお出ししてくれているので、とても好感が持てました。
(ピートのことを誘拐…ってわけじゃないけど少年趣味のごとく手を出したみたいに言ってたのでそういう細けえインモラル臭が気になる人にはダメかもしれんけど。私は好きだが!)
年の差カップル、しかもお互い長く付き合ってきて相手を心底大事にしている関係なら絶対抱くよなっていうすれ違いというか、不安みたいなものの描写がすごくよかったし、
「自殺した弟(作家)の嫁と愛人とその娘」という他者から見れば奇妙な関係であろう他の家族と、ピートとアダムはとても仲がいいんですよね。本当に家族、って感じで。そこが見ていて本当に救いだったというか、心温まるというか。
イタリア映画の「あしたのパスタはアルデンテ」(大好き)もそうなんですが、マイノリティのカップルが社会とか家族の中で暮らしてる様子を見るのが好きなので、主人公たちの目的とか本筋よりそっちのほうに泣けてきてしまって。
最後、二人で会社作って幸せにやっているところとか本当によかった…
せっかくウルグアイに帰って思いを告げたのにすげなくされてしょげて自分たちのとこにきたオマー(主人公)に、思いと正反対のことを言う家族なんだ、アダムは俺を追い出そうとするしって苦笑しながら答る笑顔がね…
サナダ=サン、馬乗るのめちゃくちゃ様になってるし(乗り慣れてるのかな…)、若い頃は可愛い系だったんだろうな、という設定をちゃんと彷彿とさせる雰囲気を出してて、そりゃあもうニコニコしながら見てしまった。
正直めちゃくちゃいい身体してて眼福だったんですが、それを上回る役へのハマりぶりが…
「お前のために」とこそこそピート本人を蚊帳の外に、他所から来たオマーと取引までして老いた自分を捨てて幸せになってほしいと動いてたアダムが、売ろうとしてた宝石類を出してきたところに出くわして言い合いになるシーンはすごくよくて、
「あなたがいれば自分は幸せだ」「オマーを巻き込まないでやってくれ」「彼を巻き込まなくても宝石なら自分が彼より高く売ってこれる」「もう40なんだ、25年あなたと一緒にいるんだ」って矢継ぎ早にくりだしたとこにほんと、いいヤツだなあ~ってなると同時に、ある種の理想のパートナーシップの形を見た気がするんですよ。
「相手のことを思って」と言って自分がやろうとする行動が、本当に相手がそれを望んでいることなのか?っていうテーマ、実はかなり好きで。私生活でもぐるぐる考える事があるんですが、ことパートナー相手に対してはやっぱりちゃんとお互いの意思をぶつけ合って、雨降って地固まる…イイもんだなぁって思いました。
ロマンスや劣情にとどまらない家族的な「愛」ってたぶんそういうことなんだろうなって。
あっ、あとすれ違ってた気持ちがうまく噛み合った時にピートがアダムにめっちゃキスするシーンはかわいかったです。
麻薬みたいな中毒性のある映画っていうわけじゃないんだけど、折に触れて見返したくなるような、疲れたときに見たくなるようなそんな映画でした。
エンディングもなんだかんだ丸く収まったのでほっとしました。
無極
中身とかストーリーは正直「そ、そっか…」みたいな感じだったんですが(テイストが合わなかった)、サナダ=サンの騎馬シーンとかやられシーンとか殺陣は見応えありました。
サナダ=サンの体型がモーコンとか最終目的地に比べるとちょっとふっくらしてるように感じるんだけど、やられシーンがなんとも良くて。
縛られたり傷を負ってるシーンになんというか…得も言われぬ色気を感じてどうしていいかわからなくなりますね…
殺陣もほんと、刀もってアクションしてるのほんと似合い過ぎというか見惚れてしまう。