アーリーアクセス直後から脇目も振らず走り続け、完走出来たので他の人の感想に染まってしまう前にまとめときます。
賛否が分かれそう
これまでの「冒険者 」「英雄」だけでは収まらないもっと根源的な話かつ、最終的にSFになっていったので、
ヒカセンをキャラクターとして見ているか、自分としてみているかで受け取り方が変わりそう(これまでのシナリオ以上に)。
用意された絶望的な展開の数々もこれまで以上にエグかった上、過去に登場したNPCが生死を問わず関わってくる&過去に飛んであれこれする展開もあり、
賛否は出るだろうなぁ、という印象があります。
私はとても楽しめたけど、ダメな人はとことん合わないだろうなと。
暗黒クエの文脈を世界規模に拡大したような流れ(とくに60~70のミストの問いとフレイ&ヒカセンの答え)を感じたので、
暗黒をメインでやってるマンとしてはゼノスに叩きつけるまでもなく「今更何を持ってきても旅路を止めることは出来ないぞ」っていう所はブレなかったので、
そこはシナリオの展開にうまく感情的に乗っかれて良かったなと思いました。
影身と一緒に旅するって決めたもんね。
相手がミストちゃんからファダニエルやメーティオン(を絶望させるに至った先の星々)に変わったところで怯むヒカセンじゃないっすよ。
ゼノスの株が上がった
たぶん今回で決着付くんだろうなーと思ってたゼノスの扱いですが、ファダニエルの真意に驚いた表情したのにまずびっくりした。
そんな顔もできたんだ…ってのと、あいつが空虚を抱えてるくせに染まりきらない上にめちゃつよだったのは途方もない意思の力(デュナミス)を持っていたからなんだろうね、というのをFCメンバーが話していてなるほどなぁと思いました。
つまり「遠い星に同じような生への意思の強さを持つ者を探そうとしてついぞ出会えなかった」ヘルメスと、「それを持つヒカセンに出会えてしまった」ゼノスの対比でもある?のかなぁ。
最後に神龍を身に降ろして宇宙まで追いかけてきたときには来るよな、やっぱ来たかぁーーーー!!ってなった。
そこまでにあったヴリトラとエスティニアンの流れ見てちょっとうらやましかったんですが、ヒカセンも乗ったね、龍の背に。
メーティオンが正気に戻ったあと、最後に約束通り殴り合いするんだけど、あそこも賛否は分かれそうだなぁと思いました。
個人的にゼノスにはつきまとって欲しくはないけれど、きっちり殺してやらねばなのでまあ、そうなるよなと。
ガレマルドや月の一件、紅蓮秘話を見る限り「生き方が分からないが力だけはある」、ある意味メーティオンに近いけれど最も遠い、そんなあたりを描きたかったのかなぁ。
2度目の死を前に、一度目と「満足した上で死ぬ」のは変わらないんだけど、「死に逃げ」はされなかったので、幕引きとしては良かったんじゃないかなって。
少なくとも蘇ってからずっと感じてた気持ち悪さみたいなものは、暁月のシナリオ内でだいぶ抜けたように思います。
ゼノスがユルスくんに言ってた「生き死にや信念を他人に決めてもらおうとするからお前たちは獣になるんだ」という一言のおかげでだいぶ彼の株が上がったような気がします。
というか、それを聞いたからこそアリゼーもあの説教をかましたんじゃないかなぁ。それにしても「ずっとフラれてなさい!」は笑ったけど。
ヴリトラ
本当にもう…いいヤツなんだけどかわいそうな目に遭い続けていて…今後どうにかハッピーなシナリオに登場させてあげて欲しい。
ヴリトラの人間態というか、活動用のお人形であるところのヴァルシャンくん、正体バレしたらお役御免かと思ったら意外と便利に使っててニコニコ。
ニーズヘッグ達のことを兄さん姉さんと呼んでるのも可愛いですね…
ラザハンは象!スケベ装備!のイメージしかなくて、蓋を開けてみたらアウラがいっぱいNPCで出てきてくれたので嬉しいサプライズでした。
風脈クエのアジムステップ出身でマタンガ怖いガールも可愛かったなぁ。
アジムステップ勢
相変わらずぶれないね君たち!!!!
出てくるかな?とは思ってたけどあそこまで活躍してくれると思って無くてこれもまた嬉しかったなぁ。
ヘルメス
あいつらが変なことしなければ、という意見もあるようだけど、
ヘルメスが自分のしでかしたことの対処としてあえて裁定者として振舞ってしまったの、あれほんと「古代人の価値観に疑義を呈した彼もまた古代人の価値観のくびきからは脱せてなかった」っていう皮肉なのがな…
各拡張のタイトルがすべてつながる
暁月のEndwalker「終焉を歩む」者は、漆黒のShadowbringersと紅蓮のSTORMBLOOD「血の嵐」に見舞われながら、蒼天のHevensward「天への道」を通り、新生のAnswers「答え」に至る、までつながるの、あとづけなんだろうけどめちゃくちゃゾワッとしますね。
あと、Answer「s」なのは答えが様々あるというののダブルミーニングでもあるのかなって。
古代人組
まさか素顔が出てくると思わないじゃん!!!しかもIDに一緒についてくると思わないじゃん!!!!
ヒュトロダエウスのCVが保志さんなのもいいですね…イメージぴったりでした。
暁月のナレーションがエメおじだったのにはちゃんと理由があったんだな…おじさん優しいな…本当に苦労人なんだなって…
ヘルメスの気持ちを分かってはやれないけれど転職を勧めるくらいには…社会人が一番欲しいタイプの友達だなぁ。
ヴェーネス(ハイデリン)が真っ黒になりながら進む所めっちゃ好きです。
彼女が前のアゼムで、ヒカセンが現アゼムが分かたれた一部と思えば、暁月は時を超えた師弟の戦いでもあったわけで…
新生の頃から謎だった「どうして超える力持ちは他にもいるのにヒカセンだけが特別なのか?」の答えがここにあったんだなぁ。
古代人の面々はだれもかれもいい人なんで、エメおじが取り戻したくなってたのもわかるんだけど、一方で平穏を極めすぎた結果死を甘美なものとして捉え始めて限界が見えてきていたし、ヘルメスの疑問にだれも向き合ってはくれない状態になっていたので、メーティオンを止めるには分かたれて意志の力を強く持てるようになったヒカセン達現行世界の「人」でなければならなかった、というのがまた皮肉というかなんというか。
あとエルピスの実験場が、シャーレアンの実験場とダブって見えて、やっぱり歴史は繰り返すんだなぁというのもあり…
エリディブス(CV石田)がパンデモニウムレイドのほうで出てきてくれそうな感じなので楽しみにしておきます。
全体として
粗を探そうと思えば粗はあるし
ツッコミを入れたらキリがないとは思うんだけど
突きつけられた運営からの回答としては
私は「そう」なんだなって納得して楽しめるくらいには満足したなぁ
合ってる合ってないというより「これがやりたかったんだ」が伝わるのでヨシ!って感じ
ウルティマ・トゥーレでヤ・シュトラが言ってたのって無知の知かな?って話だし、
全体的にニーチェの思想に通じるところもあるしで
哲学、がテーマの一つなのは間違いなさそう。
難解なテーマなのにストーリー構成としては「真っすぐ行って右ストレートを叩きつける」なので気持ちよかったですね。